起 工 式





平成22年10月11日 




全世界三億七千万人の仏教徒を代表する 主賓として 御挨拶



 先ず冒頭に、栄えあるナーランダ僧院の起工式という、歴史的な慶事に際し、心より御祝いを申し上げます。
 かつて、北インドの地に創設されましたナーランダ僧院は、およそ八百年もの歴史の中で大いに発展し、世界中へ仏教を伝播・興隆させる上で、大いなる役割を果たしました。その名は、世界最大の僧院として 歴史に残っております。
 この偉大なる僧院の再興は、2005年にタイのバンコクで開催されました、第四回 佛教サミットの共同宣言に端を発し、そして今、久世圓心定猊下の弛まぬ御努力と御指導力の下に、日本国兵庫県 加東市の地に実現することになりました。
 一仏教徒としまして、私が、この歴史的行事に主賓として参列させて頂きましたことは、誠にこの上ない栄誉であり、深く感謝いたします。
 この一大仏教研修施設において、僧侶たちは、上座部仏教、大乗仏教、チベット密教の垣根を越えて、釈尊の至高の精神を継承するべく、「一切経」から仏教の真髄を学ぶことができます。
 類稀なる御指導力により、全世界三十ヶ国を超える仏教最高指導者をまとめ、仏教興隆のために全生涯を捧げておられます久世圓心定猊下に対し、私は、心からの感謝と深い敬意を表します。
 日本国念佛宗、並びに、ナーランダ僧院のさらなる御発展を心から願いますと共に、尊い仏教で結ばれたタイ王国と日本国、そして、世界の国々との絆が、ますます強まりますことを祈念いたします。



平成22年10月11日
タイ王国王女
マハー・チャクリ・シリントーン殿下

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